蟹退治日記 (神経内分泌がん治療記)

ドイツでの神経内分泌がん治療の日々を通して見たこと聞いたこと考えたことを綴っていきます。

2015-01-01から1ヶ月間の記事一覧

開店休業かと思いきや

注:今回もシモの話です。自己責任でどうぞ。 私は回腸ストーマ(人工肛門)保有者だが、大腸も肛門も温存・開通している。それでも排便はストーマを通して行われるので、肛門は開店休業状態になるものとばかり思っていた。だが実際にはそんな事は無く、そこ…

ストーマについて

注:シモの話です。自己責任でどうぞ。 ストーマ(人工肛門)を造設してから2か月になる。ストーマとの暮らしにだいぶ慣れてきたものの、やはり手間はかかる。私のような回腸ストーマだと便は大腸の手前で出てくるので、水分が絞り切れていない水様・泥状の…

猫背

手術からもうじき二か月が経つ。手術直後は体のあちこちが痛んだものだが、いくつかの痛みは今やだいぶ落ち着いた。しかし、なかなか消え去ってはくれない痛みがある。腹部の手術跡の痛みだ。 痛み自体はさほど酷くは無いのだが頻度が高いのだ。よくピリピリ…

術後の治療を巡って(2)

術後の治療を巡って(1)の続き その日はシンチグラム検査日だった。ある書類を提出する必要があり、検査の前に腫瘍科に寄るとG医師が見えた。昨日のK医師と私の話し合いにも同席していた若い医者だ。彼は診察の前なのか慌ただしく書類をめくっていたが、私を…

術後の治療を巡って(1)

退院から一週間後、12月も中旬に入る頃。 手術で直腸、肝臓の癌はすべて切り取ったのだが、他の部位に癌が潜んでいないかを調べるためのシンチグラム検査(正確にはSPECT)が予定されていた。腫瘍科の医者から検査の前日に顔を出すように言われた。彼らが私…

ジーンズを買いに

12月初旬。 手術以来初めて体重計に乗った。手術前と比較して6kgも減っていたので驚いた。胸板が薄くなっている。うっすらとあばら骨も見える。しかし、お腹はぽっこりと出ている。開腹手術で腹筋が弱くなっているせいだろう。ギリシャ彫刻のような私の肉体…

退院の日

手術から14日目。 退院の日。検査入院を含めると入院してから17日目。すでに12月初旬になっていた。 今まで長らくスウェットの上下で入院生活を過ごしてきたが、この日久しぶりにジーンズに履き替えた。フロント部のボタンを下から留めていくと途中できつく…

婦長の太鼓判

手術から13日目。 私はほとんど手のかからない患者になっていた。点滴も外れたし、トイレにも自分で行く。歩行トレーニングも順調で、階段の上り下りもする。見舞いに来ていた妻が、次の週末を待たずに退院できるのでは?と看護婦さんに訊くと、婦長さんに相…