蟹退治日記 (神経内分泌がん治療記)

ドイツでの神経内分泌がん治療の日々を通して見たこと聞いたこと考えたことを綴っていきます。

写真

晴れのち曇り

つい先日、仕事に復帰して以来初めての出張に行ってきた。私の住むドイツ西部からドイツ南部にある本社へ、たかだか飛行機で一時間なのだが、家を出て目的地に着くまでなんだかんだで五時間はかかる。頻便が多少落ち着いてきたとはいえ、不安はあった。 結果…

中間検査

現在抗がん剤を受けているのだが、その効果を見るための中間検査が先日あった。超音波検査と血液検査。検査結果によると腫瘍は若干小さくなり、腫瘍マーカー値も下がっていた。医者曰く、期待していた通りの効果が出ており、抗がん剤は継続するとの事。方向…

ハゲとヒゲ

一週間程前に抗がん剤の副作用で髪の毛が抜け始めた。以前もそうだったが、それはいきなりやってきてドサっと抜ける。早速髪をバリカンで妻に刈ってもらい、またもや丸坊主になった。それから短く刈った毛も抜け続け、今や立派なハゲ頭だ。前回との違いはヒ…

冬の散歩道

今週ストーマ(人工肛門)閉鎖の手術がある。まずは切除した直腸部位がちゃんと接合されているかどうかの検査があって、問題無ければその翌日には手術だ。難しい手術では無く、入院期間は一週間程度だと言われた。 これが終われば癌治療の一つのプロセスが完…

歩く、見る、撮る

10月の中旬から下旬にかけて、私の体調は癌宣告以来のピークとなった。 下痢止めの薬は私の生活を見事に改善してくれた。 腸が小康を得た。便意を感じたらすぐにトイレに駆け込まないとアウト、という状況では無くなったし、トイレに行く回数は劇的に減った…

回復の月

10月も中旬に入ろうかという頃。 体調を医者に報告するために隣町の病院へ。前回の訪問からほぼ一週間後で、体重は微増と言ったところ。それでも体調は確実に良くなってきていた。 白血球数は正常値に戻りつつあった。下血は完全になくなったし、お尻の痛み…

ドイツの健康保険

放射線治療は隣町の病院で受けるわけだが、車で片道30分はかかる距離だ。 月曜から金曜まで毎日。それを6週間という長丁場。 尻の痛みのせいで私に運転は無理だ。毎回妻に送ってもらうわけにもいかない。妻も日々忙しいのだ。しかしドイツには素晴らしいサー…

治療入院終了

治療入院4日目の朝。 若い看護婦さんに2人の中年の男女がついてきた。どちらも白衣を着てはいるが、手にはクリップボードを抱えている。そして看護婦さんの仕事ぶりを見ながら何やら書き込んだり、時々看護婦さんに質問したりしている。 おそらく看護婦さん…

トイレまでの距離

【閲覧注意:タイトルが暗示するとおり、麗しいお話ではありません】 8月初旬。大腸が本格的に壊れてきた感じがあった。おそらく炎症がひどくなったのだろう。下痢になり、下血の回数は増え、一日に最低でも10回はトイレに行く羽目になった。実際にそれだけ…

ブロンド娘がやってきた

7月の下旬。私が大腸内視鏡検査を受ける3日前の話なのだが、ブロンド娘が我が家にやってきた。 仔犬のエミー。 我が家には先住犬がおり、その名をモナという。同じ母犬から生まれた、同じ犬種にも関わらず、モナとエミーでは見た目も性格もかなり違っていて…